【2021年版】バイク用インカム15選 格安インカムのメリット・デメリット解説 用途にあわせてどれを選ぶ?

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今回はかみさんとのツーリングで便利すぎてもはや手放せないアイテムとなっているバイク用インカムについて解説します。
※2021/5/1更新

メジャーなお値段の高い高級インカムから、謎の格安な中華インカムまで選択肢が沢山有ってどれを購入すれば良いか迷っている方も多いかと思います。

「問題無いなら安い方が良い」という気持ちもあるので、格安インカムを中心に用途によってどんなインカムがおすすめか紹介します。

<目次>

格安インカムのメリット・デメリット

メリット

・とにかく安い

有名メーカーのインカムが3~4万円するところを、5,000円~1万円位と抜群に安い。
壊れても諦めがつく、とりあえず試しても良いかなと思える価格帯です。

・意外と高機能

スマホ連携や複数同時通話、防水機能、ラジオの再生等、高級機と比較しても遜色無い機能が有る。

一見メリットを見ると今時の格安中華インカムでも「高機能で十分使えそうじゃん」と思い勝ちですが、安価な分デメリットも沢山あります。

デメリット

・説明書が不親切(なことが多い)

日本語マニュアルが無い、または片言の日本語マニュアルしか無い。
メーカーサポートが弱い。
不明な部分はネットで調べてある程度自己解決できるリテラシーが必要です。

・品質にバラツキがある

安価な分検品が甘いのか初期不良率が高い。
あらかじめ返品交換ができるショップから購入する等のリスク考慮をした方が安全です。

・通話可能範囲が狭い

電波強度が弱いのか格安インカムの通話範囲は大体800m~1000m位。
メジャーな高級品だと1.5km~2km位なので、高速道路で距離が離れるケースが多い場合には不向きです。
なお街乗りや峠等でそれ程距離が離れないのであれば問題無く、自分の利用シーンで通話範囲がデメリットと感じたことは無いです。

・機能が中途半端

メリットのところで高機能と書きましたが、カタログスペック通りの性能を期待してはいけません。

あくまで例なので必ずしもでは無いですが、以下のようなケースもあります。

・使用には問題無いが音質があまり良くない
・スマホ接続もインカム同士の通話も可能だが同時の利用はできない。
 どちらの利用かいちいちボタンで切替が必要
・6台まで同時通話可でも、6台繋ぐと接続が不安定だったり音が著しく小さくなる
 実質同時接続可能なのは3台位までだったりする
・ペアリングが切れると自動再接続ができない、または再接続に時間がかかる

多少の手間や不安定さは仕方が無いと割り切りができれば、安くて十分な製品だと思います。
自分は2種類の格安中華インカムを試しましたが、日常の使用では問題無く使えています。

そういった煩わしさを避けたい。
「詳細な説明書」、「安心のメーカーサポート」は必須。
という場合には、価格は高くなりますがメジャーなメーカーのものを購入した方が良いです。
メジャーで実績のあるメーカーの製品をおすすめします。

他のメーカーのインカムと繋がるの?

インカムの多くは「ユニバーサルインターコム(ユニバーサルインターカム)」という共通の接続方式でペアリングするようになっているので、格安インカム同士はもちろん、メジャーインカムと格安インカムとの接続もできます。

SENAやMIDLAND、cardoのメッシュ接続やビーコムのB+LINK(ビーリンク)等、メジャーなメーカーはより安定した接続を実現するために独自の接続方式を採用しているところもありますが、そういったメーカーでも他社インカムと接続できるよう「ユニバーサルインターコム」接続も可能となっています。


画像はSENAホームページより

詳しくはSENAのホームページでわかり易く解説してあります。

SENA Bluetooth Japan公式サイト | ユニバーサルインターコム | ユニバーサルイン...
バイク用、アウトドア用、業務用 Bluetoothステレオヘッドセット+インターコム

なお格安中華インカムについては、多くが「ユニバーサルインターコム」方式のようです。

メジャーメーカーの製品は部材も良いものに加え研究開発費もコストに乗ってきているはずなので、格安インカムは既存の技術を使うことで安く作れることもあると思います。

インカムでどんな使い方をする?

基本的にインカムで何をしたいかによって選択する機器が変わってきます。
まず大きく分けて下記3パターンのどれに該当するかで製品が絞れます。

①1人で使う
インカムとスマホを接続して、ナビアプリの使用や音楽を聴いたり電話を受けたりしたい。

②2~3人で使う
夫婦やカップル、少人数でのツーリング等、2~3台のインカムで会話ができれば良い。

③多人数で使う
ツーリング会への参加等3人以上でインカムを使い会話がしたい。

1人~3人までの利用におすすめのインカム(①または②の使い方)

安価な中華インカムでも十分に満足できる可能性が高いです。
ただし音質はそこそこなので音楽を聴く際に音に拘る方には厳しいと思います。

ちなみに自分は②に該当するので安価な中華インカムを使用しています。

Freedconn バイク用インカム


最初に買った1台のコネクタ部分が接触不良になったので買い足した製品。
LCDの液晶表示の有り無しのバージョンが有り、こちらは液晶表示有り版。
液晶表示有りは3人同時接続(切替要)、表示無しは2人同時接続だが若干安い。
通信距離は800mと若干短めだが今のところ使用していて不都合を感じたことは無いです。

FODSPORTS インカム バイク


初めて購入した中華インカム。とにかく安い。
値段ゆえ安っぽさは否めないが基本的な機能としては問題無く、交差点2つ位離れていても全然切れずに通話できる。
前述の2代目のFreedconnのインカムとも普通にペアリングできた。

Mihono 6Riders V6


安さで言えばこちらも。
同時通話は2人までだが、最大通信距離1200m。
とはいえBluetooth3.0と仕様的には古いので、通信距離は半分と考えた方が無難。
値段が安いのでお試しには良いかも。

LEXIN LX-ET COM


同時通話は2台だが、最大通信距離1200mと多少長くBluetooth5.0に対応しているので接続性は良くなっている。
このインカムが面白いのはフェイスプレートが6色用意されていて、ヘルメットやバイクに合わせて色の着せ替えができるところ。
LEXINは中華インカムの中では割と評判が良いようです。

LX-B4FM 4riders 4人同時通話


中華インカムながら同時通話が4台可能な高機能機。
その分お値段も若干高め。

MIDLAND(ミッドランド) BT X2PRO


こちらは中華インカムではなくミッドランド製の高級インカム。
4台まで繋げる高機能だが、あえてこちらで紹介するのは高音質Hi-Fiスピーカー標準搭載でノイズキャンセルも付いているため、一人利用でも音楽を楽しみたい人におすすめ。

MAXTO M3 ドライブレコーダー兼用 WiFi対応 最大6人同時通話
FODSPORTS FX30C

少々変わり種の機種。
カメラが付いていて、インカムに加えてドライブレコーダーとしても使用できる。
昨今の物騒な交通事情ではバイクもドラレコが付いていると安心なので、こういったタイプも選択肢としては有りかも。

4人以上の利用におすすめのインカム(③または①②を同時の使い方)

安価なインカムはスマホとの接続と他のインカムとの接続を同時に処理できないことが多いです。

具体的に言うと、スマホナビの音声や音楽を聴いたりしている時は他のインカムとの通話はできません。
どちらにするかインカムのボタンを押して切り替えて使用することになります。

また「6人同時接続」と「6人同時通話」は違うの注意が必要です。
”同時接続”は通話自体は同時には一対一でしかできないので通話する人をいちいち切り替える必要があります。

最近は安価なインカムでも6台とか8台同時通話可能なものも有るようですが、4台接続位から著しく音量が下がる、不安定になるという話をよく聞きます。
複数台のインカムを接続する場合はインカムを数珠繋ぎにペアリングするため、安価なものは台数が増えると不安定になる傾向が高いようです。

SENA(セナ) 50S

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バイクショップでも取り扱っているメジャーメーカーSENAのインカム。
複数のインカム接続を数珠繋ぎではなくメッシュ型で繋ぐという方式で、通話範囲が2kmで同時通話台数が無制限かつ通話が切断しづらい、さすが高級機というスペック。
オープンメッシュモードとグループメッシュモードがあり、オープンモードの場合、いちいち接続設定をしなくても通話範囲に入ると自動で接続するという簡単接続が可能。
ただし公開モードなのであらかじめ設定したチャンネル(9つまで設定可)が同じ人とは誰とでも繋がってしまうため、仲間内だけで繋ぎたければグループモードで接続する必要があります。
他のメーカーのインカムとペアリングする場合には従来方式になるようです。

MIDLAND(ミッドランド) BT MESH R


こちらもメジャーメーカーMIDLANDのインカム。
先程少人数用で紹介したものと違って、こちらはメッシュ型で10台まで同時通話ができるタイプ。
SENAのオープン・グループモード同様にパブリックモードとプライベートモードのメッシュ接続ができること。
パブリックモードの場合、あらかじめ仲間内でIDを別々にしておくと、いちいち接続設定をしなくても通話範囲に入ると自動で接続するという簡単接続が可能。
こちらもSENA同様に仲間内以外でもIDがかぶらないと繋がってしまうので回りにBT MESHユーザーがいるような環境ではプライベートモードで接続する必要がある。
通話範囲も1.4kmと広く、高音質Hi-Fiスピーカー搭載。

SYGN HOUSE(サインハウス) B+COM(ビーコム) SB6X

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同じくメジャーメーカーB+COM(ビーコム) のインカム。
6台同時通話可能で「B+LINK」(ビーリンク)というグループで簡単にペアリングできる機能があります。
ナビや音楽と通話の同時利用も可能です。

cardo(カルド) PACKTALK BOLD JBL


こちらもインカムではメジャーのカルド。
最大同時通話15人、最大通信距離1.6km。
音響機器メーカー「JBL」とのタッグにより音質にこだわり、高音質を売りにしています。

デイトナ(Daytona) DT-E1


上記2機種よりは若干安価で4人同時通話が可能なインカム。
ナビや音楽と通話の同時利用は可能ですが、通話範囲が800mと若干落ちます。

デイトナ(Daytona) DT-01


同じくデイトナ製、こちらは6人同時通話が可能なインカム。
DT-E1と同時通話以外はほとんど同じだが「Gセンサー操作(ボタン操作なしの叩くだけで簡単操作)」が付いている。
通話範囲が1000mと少し長め。

LX-G16 バイクインカム


商品説明通りなら中華インカムなのに最大通信距離2000mで16台同時通話可能?!
ほんとかぁ?
ただBluetooth5.0搭載なので、接続性は向上しているはずなのでそれなりの同時台数で繋がるのではないかと。

結局どれを選べば良い?

バイクのインカムは使ってみて楽しさ、便利さを実感できるものだと思います。
初めてインカムの購入を検討されているのであれば、個人的にはまずは格安インカムで試してみてはいかがでしょうか。
使ってみて欲しい機能やサポート、友達と同じ機種で揃える等、自分のスタイルに合ったものに買い替えても良いと思います。

とはいえサポートや保証等劣る部分も多いので、ある程度割り切りができるのであれば、ですが。

格安インカムであれば「LEXIN」「Freedconn」「Fodsports」あたりのメーカーはネットで使用している人も沢山いるのでおすすめです。


裏技 LINE電話でインカム

メーカーや機能を問わずインカム同士で複数同時通話ができる裏技?も有ります。

インカムの通話機能を使用せずに、インカムをスマホに接続してスマホのLINEアプリのグループ通話で話す方法です。

メリット

・インカムの機種を問わず通話が可能

 インカム同士の相性も関係無く、面倒なペアリング作業も不要です。
 LINEのグループ通話に参加するだけでインカム同士で通話が可能です

・台数制限なく同時通話が可能

 LINEのグループ通話が200人までなので厳密には200まで同時通話可能です

・何キロ離れていようが通話が可能

 スマホが電波圏内であればどんなに離れていても通話が可能です

・インカムを持っていない人とも通話が可能

 通話自体はLINEなので自宅の奥さんと話しながら、とか全く別のロケーションにいるツーリンググループと会話なんてことも可能です。
 また以下のようなマイク付きのヘッドセットがあればインカム本体が無くてもインカム代わりに使えます。

耳に掛けるタイプだとバイクの運転中でも外れ難くて良いと思います。

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メリットだけ見ると良いことずくめのようですが、デメリットも有ります。

デメリット

・通話の開始が面倒

 インカムはペアリングしてしまえば電源を入れれば繋がりますが、走りはじめに都度グループ通話状態にしないといけない

・スマホの電池を消費する

 LINE通話中はそれなりに電池を消費します。バイクのUSBで充電できればあまりデメリットにはなりません

・電波が圏外だと使用できない

 スマホの電波が圏外だと当然使用できず、電波が不安定で切断された場合も自動で再接続はできない

・パケット代がかかる

 IP電話なので電話料金はかかりませんが、パケット通信量がかかります
 とはいえ1回のツーリングで運転中にずっと使っていても100MB程度なので、それ程大きな負担では無いと思います。

<パケット量の目安>

通話時間 パケット通信量
1分 0.3MB
1時間 18MB
3時間 54MB
5時間 90MB

多少デメリットはあるものの高級インカムでないとできない多数同時接続や、インカムでは実現できない別ロケーションの相手とのグループ通話も可能なので面白い使い方ができそうです。