イメージ的にハードルの高い車検ですが、やり方さえ分かってしまえばバイクのユーザー車検は安くて簡単。
「2020年版」車検予約や事前準備、書類の書き方、検査手順を説明したいと思います。
慣れれば所要時間1時間位で終わります。
2年に1回の恒例行事、スポーツスターの車検が来てしまったので、練馬陸運局までユーザー車検に行ってきました。
以前にもユーザー車検レポートを書きましたが、書類も少しも変わっていたので2020年版として「準備するもの」「必要書類」「申請の流れ」「検査のやり方」等についてもう少し詳しく説明したいと思います。
自分のバイクは基本的にノーマル仕様なので、特に車検用対策は不要でそのまま持っていきます。
バイク自体にトラブル・改造が無ければ車検自体はとても簡単です。
<目次>
車検手続きに必要なもの
必須なもの
あると便利なもの
一応現地にも置いてありますので無くても大丈夫
こんなやつです。
ナカバヤシ クリップボード A4 E型 バインダー ブラック QB-A401-D
車検証や手続き書類をまとめて挟んでおいて、それ持って回ると便利です。
一緒に並んでいる業者の方々も同様に使っているので必携といっても良いです。
検査レーンをバイクを押して移動する際にクリップボードを放り込めて便利。
事前準備
車検場に行く前にやっておく必要があります。
定期点検
無くても車検は通りますが、一応義務なので提出しないと車検証に「点検整備記録簿なし」と記載されてしまいます。
自分はディーラーにて12ヵ月点検を実施してもらい、そちらを持参。
車検予約
ユーザー車検をするにあたり、陸運局に車検の予約をする必要があります。
インターネットから予約ができます。
2週間前から予約できますが、直前だと結構予約が取れないことがあります。
特に練馬陸運局はあっという間に予約が埋まります。
かなり余裕をもって予約しましょう。
事前にID登録が必要になります。車検証片手に手続きしましょう。
インターネット予約
自動車検査インターネット予約システム
https://www.yoyaku.naltec.go.jp/pc/reservationTop.do
○予約システムヘルプデスク
電話番号:0570-030-330(IP電話は03-6630-2988)(受信専用)
予約サイトにアクセスして、登録したIDでログインします。
練馬陸運局であれば
「関東」「練馬自動車検査登録事務所」
「継続検査」
「二輪車」
上記を選択して「次へ」
予約日の後に予約時間を以下の4つの中から選択できるので、都合の良い時間帯を選びましょう。
1ラウンド 受付 8:45-10:00 検査時間 9:00-10:15
2ラウンド 受付 10:00-11:45 検査時間 10:30-12:00
3ラウンド 受付 12:45-14:00 検査時間 13:00-14:15
4ラウンド 受付 14:00-15:45 検査時間 14:30-16:00
消耗品の交換
車検でオイルの状態をチェックしたりしないので、正直やらなくても車検は通ります。
タイミングが良いので車検に合わせてオイル交換等の消耗品をチェックしておくと良いかなと思います。
車検当日作業
光軸調整やら自賠責保険の更新があるので、予約時間の30分~1時間前位には現地に向かうと良いと思います。
光軸の調整
わかっている人には説明不要ですが、簡単に言うと光軸(こうじく)とはライトの方向です。
車検で引っかかるNo.1なんじゃないかって位みんな引っかかるようです。
車検をするにあたって検査を実施しますが、その際にライトが正しい向きを向いていないとOKがでません。
ちなみに普段まったくライトの向きなんぞいじっていなくても、バイクの振動やらで結構ずれていますので調整が必要なことが多いです。
機械で見ながら調整するので、練馬陸運局の近くのテスター屋さんにお願いするのが面倒が無いです。
近隣で自分がお願いしたことのあるテスター屋さんは以下になります。
自分は前回に引き続き今回も「中島モータース」さんにお願いしました。
中島モータース
東京都練馬区北町5丁目18-21
新東都テスター株式会社
東京都練馬区北町5丁目8−23
バイクのままお店につっこんで「光軸の調整して欲しいんですけどぉ」と言うと、その場にある機械で調整してくれます。
心配ならば事前に電話して予約もできます。
※テスター屋さんの話では最近のフルカウルや外車の一部では光軸の調整をするのに、面倒なものもあるそうです。
心配なら車両マニュアルで事前に調整方法を調べておいた方が良いかもしれません。
光軸調整が終わったら陸運局にいざ突入です。
自賠責保険の更新
車検更新にあたって、自賠責保険の更新も必要です。
事前に更新しておいても構いませんが、自分は面倒くさいので現地で更新します。
前述の中島モータースさんで、光軸調整と一緒にお願いもできます。
また陸運局にバイクを止めて、陸運局を出て右手に歩いて最初の十字路の所にある代書屋さんでも可能です。
現在の自賠責保険証と車検証を持って「自賠責の更新したいんですけど」と言うと更新手続きをやってくれます。
自賠責保険証は古いものも使いますので、更新後も古い保険証を捨てずに取っておきます。
行政書士法人登録サポート 練馬事務所
東京都練馬区北町三丁目1番1号101
申請手続き
下準備が完了したので、いよいよ陸運局で手続きです。
申請するにあたり、陸運局の中のあっちこっちの棟に出たり入ったりする必要があります。
下記の順番で書類記入や支払いをして検査に進みます。
①A棟→②B棟→③A棟→④検査レーン→⑤A棟
①A棟 1階:書類記入
入口から入ってすぐ左側の建物。
A棟に入ると右手に書類を書く場所があり、必要書類・筆記用具が置いてあります。
「検査票」、「継続検査申請書」、「重量税納付書」の3部の書類を記入する必要があります。
(この時点では書類を書くだけなので、A棟の窓口は全く用がありません)
記入内容は下記を参考にしてください。
赤枠の中だけ記載すれば問題ありません。
(2020年7月現在の書類)
「自動車検査票」
「継続検査申請書」
「自動車重量税納付書(検査自動車)」
②B棟 1階:検査費用等支払い
入口から入ってすぐ右側の建物
入って右手の窓口で手続き費用の支払いができます。
上の写真のように金額分の印紙を申請書に貼ってくれます。
検査費用、重量税等、しめて6,300円。
③A棟 1階:車検受付
A棟1階の車検の更新用の窓口(入って一番手前)
【5-C ユーザー車検受付(予約確認)】に「車検予約番号(メールを印刷したもの)」、「手続き書類一式」、「車検証」、「自賠責保険証明書(新・旧)」、「定期点検簿」を提出します。
まとめてクリップボードに挟んで渡すと良いと思います。
書類のチェックをしてくれて問題無ければ検査に行くように言われます。
以上で手続きは終了。
手際がよければ15分程度で終わります。
④検査レーン:車両検査手順
オートバイは一番左のレーンに二輪車専用の検査レーンがあります。
自動車の検査待ちの車が並んでいると思いますが、左端から華麗にスルーして一番左の二輪車検査レーンへ向かいます。
こんな感じで左端のレーンにバイクが並んでいると思います。
検査をするにあたっては、排ガス検査もあるのでバイクを暖気してから行った方が良いと思います。
焦らず暖気して望みましょう。
一連の検査の流れは以下になります。
1.ボディ検査
検査レーンに入る前の並んでいるところで実施します。
ウインカー左右(前・後)、ライト(High・Low)、ブレーキランプ(前輪・後輪)、ホーンが鳴るか、ハンドルロックができるか、と一通りのチェックを検査官の指示に従ってします。
場合によっては緩み等が無いかちっこいハンマーでコンコンチェックしてくれます。
(今回は有りませんでした)
※バイク寸法チェック
特に改造等していなければひっかかりません。
ハンドルバーを変える等、寸法が変わると構造変更の書類を出す必要があります。
2.排ガス検査
排気ガスの濃度をマフラーに検査機を入れてチェックします。
純正マフラーでない場合は音量もチェックされるそうです。
手順としては
自分の番が回ってきたらエンジンをかけて、検査機の前に停車します。
右上の電光掲示板に「プローブを入れる」と点灯したら、排ガスを検査する棒(プローブ)をマフラーの中に突っ込みます。
青い検査機械にボタンがついていて、バイクの年式によって適した検査のボタンを押します。
自分の2004年式のスポーツスターは「D」のボタンを押します。
どれを押せば良いかは、わからなければ検査官の人が教えてくれますので、1のボディ検査の時に聞くと良いと思います。
CO、HCのそれぞれのランプがOKで出れば検査合格です。
検査棒(プローブ)を抜いて元の場所に置きます。
青い機械の左隣にあるオレンジの機械に、「自動車検車票」をバーコードのある方を先端にして突っ込むと自動でハンコを押してくれます。
続いてブレーキ等の検査になります。
自分の番になったら検査機の手前右手にある「車種選択スイッチ」の機械の該当のボタンを押します。
自分のスポーツスターの場合は以下です。
・スピードメーター検査選択:後輪
・ヘッドライト検査選択:一灯式
3.前輪ブレーキ検査
前輪を指示された位置において、前方の「はなす」「ブレーキをふむ」のランプ表示にしたがって前輪・後輪両方ブレーキをかけます。
遠慮せずしっかりブレーキをかけましょう。
4.後輪ブレーキ検査
今度は後輪を同じ位置において、前輪同様ブレーキ検査。
こっちも前輪・後輪両方ともしっかりブレーキをかけましょう。
5.速度検査
速度メーターが狂っていないか確認します。
わかりづらいですが、左足の所にスイッチがあります。
スイッチを踏みっぱなしにして待機していると、タイヤの下のローラーが回り始めます。
速度メーターが40キロになったところでスイッチを離します。
速度検査はメーターが回る方のタイヤでチェックします。
ちなみにスポーツスターは後輪です。
6.光軸検査
前述のライトの方向検査。
ライトをハイビームにして、前方にまっすぐにバイクを向けます。
準備して待っていると、タイヤが両サイドから固定されて正しい位置に自動で真っすぐになります。
前方のセンサーが光軸を検査しますので、おとなしくしていましょう。
光量に不安がある人は気持ちアクセルを回すと良いです。
スポーツスターは1灯式のライトですが、2灯式の場合は1個づつ片方を隠してやるようです。
自分もよくわからないので他のサイト等で調べていただければと思います。
検査に合格したら排ガス検査と同様に、オレンジの機械に「自動車検車票」をバーコードのある方を先端にして突っ込むと自動でハンコを押してくれます。
以上で検査終了です。
検査レーンを出てバイクを止め、出口のゲートの中にいる係員の方に書類を渡せば合格のハンコをおしてくれます。
スムーズに行けば10分位で終わります。
レーンでは検査官の方がサポートしてくれるので、基本的には検査官の指示にしたがって行えば問題ありません。
わからなければ検査官の方に聞けば丁寧に教えてくれます。
⑤A棟 1階:車検証発行
全ての検査が問題無くパスすれば、晴れて車検証発行になります。
A棟の入って2番目の窓口
【5-B 継続検査(持込検査)】に書類一式(「手続き書類一式(3部)」、「現在の車検証」)渡せば、新しい車検証とナンバープレートに貼るシールを渡され終了です。
新しいシールをナンバープレートに貼りかえれば完了です。
<今回の車検にかかった費用>
合計:16,980円
<おまけ>
以前自分もやってしまったことなんですが、自動車税を未払いで再送されてくる督促請求書で払ってしまった場合は、これは納税証明書になりません。
もし督促請求書で払ってしまった人は手間ですが、税務署等へ行って納税証明書を事前に発行してもらっておく必要があります。
ちなみに督促状が来ても納付期限が切れた最初の請求書で支払いは可能ですので、万が一督促状が来てしまっても元の請求書で支払えば問題無いです。